ブレンドコーヒーとは何か。アメリカンコーヒーとの違いは?【特徴と魅力を徹底解説】

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ブレンドコーヒーって、昔からあるよね。
でもアメリカンコーヒーとの違いがよくわからない…。最近流行りのスペシャルティコーヒーとも何が違うんだろうか?

こんな疑問にお答えしますね。

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この記事を書いている私は、これまでカフェ・喫茶店にてバリスタ業務や豆販売に携わっていました。
日本スペシャルティコーヒー協会「コーヒーマイスター」の資格を取得しています。

カフェや喫茶店のメニューで、「ブレンドコーヒー」を目にしたことがある人はとても多いと思います。

単に「ブレンドコーヒー」と書いてあるものもあれば、お店の名前をつけた「▲▲(店名)ブレンド」だったり、他にも「クリスマスブレンド」「さくらブレンド」のように季節をイメージしたものだったりと、ネーミングもさまざまです。

そんな、私たちの身近にあるブレンドコーヒーですが、「実はどんなコーヒーなのかイマイチよくわからない…」と言う人もいるのではないでしょうか?

私もこれまでに「ブレンドってアメリカンコーヒーより濃いやつ?」「スペシャルティコーヒーよりランクが低いコーヒー?」なんていう質問を受けたことがあります。

そこで今回は、ブレンドコーヒーについてわかりやすく解説していきたいと思います。
ブレンドコーヒーと他のコーヒーの違いや、ブレンドコーヒーならではの魅力もあわせて紹介します。

  • ブレンドコーヒーがどんなコーヒーなのかよくわからない
  • 今まで何となくブレンドを頼んでいた
  • ブレンドコーヒーっておいしいの?

こんな疑問に答える内容になっていますので、ぜひ最後まで目を通していただければ幸いです!

では、さっそく解説していきますね。

もくじ

ブレンドコーヒーとは、複数の豆を混ぜたコーヒーのこと

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ひとことで「コーヒー」といっても、その産地や種類はさまざまです。

コーヒー豆は野菜や果物と同じような農作物ですから、世界各地のさまざまな地域で育てられており、品種もたくさんあります。

そのなかで、ブレンドコーヒーとは複数種の豆を混ぜたコーヒーのことを意味しています。

ブレンドの仕方はさまざまなのですが、一般的なのは「異なる産地の豆を混ぜる」方法です。
(ブラジル産とコロンビア産の豆を混ぜる、といったイメージです)

このほかにも、あえて焙煎度の異なる豆を混ぜたり、ちょっと変わったところでは新豆と古豆(前年に収穫された豆)を混ぜるなんていうこともあります。

細かく見ていくと話がどんどん複雑になりますが、「まったく同じ豆だけを使うのではなく、異なる特徴の豆を混ぜるのがブレンドコーヒー」と覚えておくとわかりやすいでしょう。

ブレンドコーヒーと他のコーヒーの違い

ブレンドコーヒーと他のコーヒーの違いの画像

次に、ブレンドコーヒーと他の一般的なコーヒーとの違いを紹介していきますね。
勘違いされやすいこともあるので、できるだけシンプルにわかりやすく説明します。

ブレンドコーヒーとストレートコーヒーの違い

ブレンドとよく比較されるコーヒーがストレートコーヒーです。

ストレートコーヒーとは、1種類の豆だけを使うコーヒーを意味します。

皆さんも耳にしたことがあるんじゃないかと思いますが、「ブラジル」「コロンビア」「エチオピア」などは、ストレートコーヒーです。

ちなみに、

  • ブラジル【サントス】
  • コロンビア【スプレモ】
  • エチオピア【ゲイシャ ゲレナ農園】

のように、国名の後ろに別の言葉がついているコーヒーもあります。

それらは銘柄であったりグレード(格付け)であったりと、それだけで大きなテーマになるので、また後日別記事で紹介しますね。

いずれにしても、「〇〇ブレンド」のようなブレンド表記がなく、一つだけの国名や地域名が書かれていたらストレートコーヒーと考えて問題ありません。

ブレンドコーヒーとアメリカンコーヒーの違い

ブレンドコーヒーとよく肩を並べて登場するのが「アメリカンコーヒー」です。

そのせいか、結構よく聞くのが「ブレンドコーヒーは濃くて、アメリカンコーヒーは薄い」といった意見。

ただこれは誤解でして、先述した通り、あくまでもブレンドコーヒーは「複数の豆を混ぜたコーヒー」のこと。

一方のアメリカンコーヒーは、「浅煎りの豆を使ったコーヒー」を指しています。(諸説あるのですが、一般的に)

浅煎りの豆、つまり焙煎度合いが浅い豆は薄茶色をしており、味は酸味が強く感じられるのが特徴です。
浅煎りならではのフルーティーさやスッキリ感が「薄い」という印象につながっているところはあるかもしれません。

ちなみに、ブレンドコーヒーでは深煎りの豆しか使ってはいけないなんていうルールはありませんから、浅煎りの豆を使うこともありますよ。

アメリカンコーヒーについては、以下の別記事で詳しく解説しています。

ブレンドコーヒーとスペシャルティコーヒーの違い

最後は、近年ブームが続いている「スペシャルティコーヒーとの違いを紹介します。

スペシャルティ―コーヒーとブレンドコーヒーは、決して対極にあるものではありません。

まずは日本スペシャルティコーヒー協会による、スペシャルティコーヒーの定義を見てみましょう。

消費者(コーヒーを飲む人)の手に持つカップの中のコーヒーの液体の風味が素晴らしい美味しさであり、消費者が美味しいと評価して満足するコーヒーであること。

風味の素晴らしいコーヒーの美味しさとは、際立つ印象的な風味特性があり、爽やかな明るい酸味特性があり、持続するコーヒー感が甘さの感覚で消えていくこと。

カップの中の風味が素晴らしい美味しさであるためには、コーヒーの豆(種子)からカップまでの総ての段階において一貫した体制・工程・品質管理が徹底していることが必須である。(From seed to cup

出典:日本スペシャルティコーヒー協会

正直、この文章だけだと少々わかりづらいですよね…。

ものすごくザックリ説明すると、まずスペシャルティコーヒーと認められるには、いくつかの条件をクリアしなくてはなりません。

その条件とは、まずコーヒー豆が、きちんと管理された場所で栽培・収穫・加工されること。
日本ではコーヒー豆のほぼ100%が輸入品ですが、適切な管理下で流通されることも必須。
さらに正しく抽出され、コーヒーの味がおいしく、風味や酸味、甘味などが優れていることも欠かせないポイントになります。

コーヒー豆の1粒1粒から、最終的にカップに入ったコーヒーになるまでのすべてにおいて高い品質を保ち、特別な扱いをされるのが「スペシャルティコーヒー」です。

なお、スペシャルティコーヒーは決してストレート(単一豆)で飲まなくてはならないわけではありません。
スペシャルティコーヒーがブレンドの材料として使われることも、よくあります。

コーヒー初心者にもおすすめ。ブレンドコーヒーの魅力とは?

ブレンドコーヒーの魅力の画像

最近、ブレンドコーヒーはスペシャルティコーヒー人気に影を潜めているところがあるようです。
しかし実はブレンドコーヒーにも魅力がたくさんあり、コーヒー初心者の方にもおすすめできるものです。

ここからは、ブレンドコーヒーならではの魅力を紹介していきます。

①:お店のこだわりが詰まっている!

複数の豆を使うブレンドコーヒーですが、一般的にブレンドに使われる豆の種類は3種類のこともあれば、5種類のこともあったりと、まちまちです。
また、使われている豆の銘柄や焙煎度も多様。

ブレンドコーヒーを作るにあたって名付け方のルールはあるのですが、それを守っていればブレンドの組み合わせは無限大です。

ストレートコーヒーであれば「この銘柄の豆は、だいたいこういう感じの味」という特性があります。
しかしブレンドコーヒーの場合は、豆の配合次第で味わいがだいぶ変わってきます

実際に豆をブレンドしていくのは、コーヒーを深く知っている焙煎士やバリスタたち。

どの豆を、どんな割合で、どんな風に組み合わせるか?」「ブレンドでどのような味を出したいか?
など、ブレンドを作る過程ではものすごく試行錯誤します。

ですから、ブレンドを飲めばそのお店のこだわりポイントが感じられますし、コーヒー屋さんとしての考え方も見えてくるというわけです。

初めて行くカフェや喫茶店で、とりあえずブレンドを頼んでみれば、そのお店のポテンシャルのようなものも見えてくることがあります。
おいしいブレンドを安定して作り続けるのは決して簡単なことではないからです。

お店のことを知り、新しいおいしさに出会える可能性があるのはブレンドの魅力です。

②:味のブレが少ない

これはコーヒーを提供する側の目線ともいえるのですが、ブレンドコーヒーを作る大きな目的のひとつに安定した味わいのコーヒーを提供することが挙げられます。

コーヒーは農作物なので、たとえ同じ産地の豆であっても年度や時期によって味のバラつきが出ますし、収穫量や流通価格も変動します。

「今年は〇〇の豆がものすごく高い! 大量に手に入らない!」
といったこともあり得ます。

しかしお店を経営する立場になると、豆の仕入れ値段が跳ね上がったからといって、すぐに商品価格に反映させるのは難しいもの。仕入れ値が高いからといって看板商品をなくすわけにもいきません。

そんなとき、ブレンドコーヒーであれば味のゴールが設定されています。
場合によっては別の銘柄の豆を使い、配合や焙煎度などの調整をしながら、それまでの商品と同様の味づくりを目指すことができます。

お客さん側としては、同じ商品名のブレンドコーヒーであれば、いつも同じような味が楽しめるのが魅力です。

③:飲みやすい味にまとまっているものが多い

ブレンドは、比較的多くの人に受け入れられやすい味に作られている場合が多いので、飲みやすいコーヒーを求めている人にもおすすめです。

ブレンドでは、酸味・コク・苦みのバランスがいい「ブラジル」の豆がベースに使われることが多く、極端に酸っぱい、極端に苦いなどの味になりにくいです。

ただ、飲みやすさだけでは飽き足らず、お店によっては何種類もの個性的なブレンドを作っているところもあります。

「マイルドで飲みやすいブレンド」
「すっきりと花の香りのするようなブレンド」
「コクと甘みを感じられるブレンド」

など。

各コーヒー豆の銘柄の特徴がよくわからないという初心者の方は、こういった味わいの大きなイメージから親しんでいくと、自分の味の好き嫌いの傾向が見えてくると思います!

ブレンドで自分のお気に入りの味が見えてきたら、そのブレンドにどんな豆を使っているのか注目してみると、コーヒーの楽しみ方が広がっていきますよ。

まとめ:ブレンドに注目してみるのも、コーヒーの楽しみ方のひとつ

今回は、ブレンドコーヒーとはどんなものかということから、ブレンドならではの魅力を紹介してきました。

最近は素晴らしい風味特性をもったスペシャルティコーヒーがたくさん登場して注目を集めていますが、いくつもの豆を組み合わせているからこそ生まれる新しい味わいもあります。

私も、単一豆で飲むストレートコーヒーは大好きですが、最近では初めて行くカフェや喫茶店では、そのお店のことを知りたい気持ちから、まずブレンドを頼むことが多いです。

これまであまりブレンドコーヒーに興味をもっていなかった方も、ぜひ注目してみてくださいね。

参考:おすすめのブレンド豆が買えるショップの紹介・商品レビュー

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