コーヒー1杯淹れるのにどれくらいの量の豆を使えばいいんだろう。本を読むと書いてあることもバラバラだし…分量の目安について、わかりやすく知りたい。
こんなお悩みに答えますね。
筆者の私は、コーヒーを淹れ始めて10年以上。
カフェや喫茶店での勤務経験があり、「コーヒーマイスター」の資格を持っています。
コーヒーを始めたばかりの方にとって、悩んでしまうことのひとつが「どれくらいの豆を使えばいいの?」です。
コーヒーの本や情報サイトなどで調べてみると、それぞれ異なる数字が書かれていることも多く、余計に混乱してしまう人も多いのではないでしょうか?
先に結論からお伝えすると、コーヒーは淹れ方に「基本」や「目安」はあるのですが、あとは好みや考え方によるところも大きいです。
なので、コーヒーを専門的に扱っている人に聞いても、人によって異なる答えが出てくることがあります。
そこで今回は、コーヒーを淹れるときに使う豆の量についての考え方を、できるだけわかりやすく説明していきますね。
コーヒー1杯に使うコーヒー豆の量
そもそも「コーヒー1杯」ってどれくらい?
コーヒーを淹れるときに使う豆の量を考えるにあたって、まずコーヒー1杯がどれくらいなのか、おさえておきましょう。
メーカーやブランドによっては、やや大ぶりのコーヒーカップもありますが、110ml~130mlくらいが平均的です。
ですので、単に「コーヒー1杯」と書いてあるときは、抽出後(できあがり)のコーヒーの量は120mlくらいだと考えておけばOKです。
ちなみに、コーヒーを淹れるときに使うコーヒーサーバーの1杯分の目盛りも、コーヒー器具で有名なカリタでは120mlとなっていますよ。
各社が発表しているコーヒー1杯分の豆の目安量は?
実際に、コーヒー関連企業やコーヒー関連団体、カフェ・喫茶店などでは、使うコーヒー豆の量としてどれくらいを目安にしているのでしょうか。
各社のWebサイトで調査し、ペーパードリップで1杯分を抽出する分量として書かれている内容をまとめました。
メーカー・企業名 | 1杯の抽出量(特別に記載がある場合) | 1杯に使う豆の量 |
---|---|---|
UCC上島珈琲 | 約140cc | 10~12g |
タリーズコーヒー | 150~200cc | 10g |
キーコーヒー | 120ccが標準 | 10g |
カルディ | 10g | |
珈琲問屋 | 約8g~10g | |
全日本コーヒー協会 | 10~13g |
上記の表から、コーヒー1杯あたりに使うコーヒー豆の量は、10g程度が基準となっていることがわかります。
ただ、各社とも「あとは好みで調整してください」などの表記が目立ちます。
つまり淹れながら調整し、自分が「おいしい!」と思う量を考えていくのがベスト、といえます。
ドリッパーの種類によっても、コーヒー豆の量は変わります
上記で見てきた各社のコーヒー豆の分量の目安は、あくまでも「参考」程度に考えてください。
たとえば、コーヒー器具を扱う有名メーカー各社では、コーヒー1杯分の豆の量について下記のように発表しています。
- メリタ:約8g
- カリタ:約10g
- ハリオ:約12g
- コーノ:約12g
どのメーカーのドリッパーを使うかによって、最大4gほどもコーヒー1杯分に使う豆の量に差が出てくることがわかります。
よく「ドリッパーによって、同じ豆でもコーヒーの味が変わる」といわれるのですが、この背景には使う豆の量の違いも影響しています。
最終的には好みを追求しよう!
ここまで、コーヒー1杯あたりの目安となる豆の分量を見てきましたが、どんな味をおいしいと感じるかは人によって違うもの。
ですから、最終的には「好みで決める」のが一番です。
コーヒーの味は、コーヒー豆の量だけではなく、豆の種類や焙煎度、お湯の温度、豆の挽き加減(粒の大きさ)など、さまざまな要素が複雑に絡み合って決まります。
そのすべてにおいて「基準や目安はあっても、正解はない」のが、コーヒーの本当に面白く、奥深いところです。
たとえば深煎りの豆を使う場合でも、「普段よりたっぷりの豆を使って濃厚なコーヒーを飲みたい」と考える人もいれば、「重くなり過ぎるからやや少なめにするのが好き」と話す人もいます。
自分で淹れるコーヒーだからこそ、そのときの気分や体調、飲むシーンによって味を変えることができます。
コーヒーは趣味嗜好品ですから、楽しみ方は自由ですし、自分らしさを追求していいと私は思っています。
ぜひ基準や目安にとらわれず、いろいろと試してみてくださいね。
豆の量を正しく計るために、デジタルスケールを使おう【上達への道】
豆の量を計るときは、デジタル式のスケール(計り)を使ってください。
よくコーヒー粉を買うときについているメジャースプーンだと、どうしても分量にブレが出てしまうからです。
そうなると、せっかく豆の量にこだわってコーヒーを淹れようとしているのに「何だか毎回味が違う…」となってしまう可能性があります。
コーヒー上達への第一歩は、まず同じ条件で、できるだけ同じ味を再現できるようになることです。
自分の好みの味のコーヒーを淹れるようになるためにも、ぜひデジタルスケールを使ってください。
ちなみに、コーヒー豆を計るときに使うスケールは、より精密に0.1g単位になっているものを選んでくださいね!
スケールは、0.1gで計れれば料理用・製菓用のもので問題ありません。
ここではコーヒー専用のデジタルスケールのなかで、比較的リーズナブルで人気があるものをひとつ紹介します。
日本のメーカー「HARIO(ハリオ)」のデジタルスケールです。
私も持っていますが、シンプルながらタイマー機能もついていて、コーヒー専用アイテムとして使いやすいですよ。
デジタルスケールをはじめ、コーヒーに必要な器具のことは以下の記事でも詳しく解説しています。
まとめ:コーヒー豆の量の目安を知って、自分好みの1杯を淹れよう
今回は、コーヒー1杯に使うコーヒー豆の分量の目安について紹介しました。
ただ、繰り返しになりますが、味の好みは人によって違うものです。
たとえば私は10gだと少し物足りなく感じるので、120mlで12gを基準にしています。
使う豆の種類や、気分によって微妙に量を増やしたり減らしたりしながら、よりおいしく飲める分量を探っています。
自分がおいしいと思うコーヒーを淹れるには、まず「自分がどんな味のコーヒーを飲みたいか」をイメージしてみてください。
それがわかってくると、自然と自分好みの味に近づけていけますよ。
ぜひ今回の内容を参考にしていただきながら、おいしいコーヒーを淹れて楽しんでくださいね。
コーヒー豆の買い方・選び方のコツやポイントについては、以下の記事で詳しく紹介しています。
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